読む毒

イヌ

2023年10月26日の日記 無人島の話

ある日ある時,船が遭難し乗組員たちは無人島に流れ着いた。嵐の多い時期のことであった。

乗組員たちは船の備蓄が座礁していることに気が付き,平等に分配してしばらくの間耐え忍ぶことになった。

かれらは海岸の見える洞窟を仮住まいとし,海に船が通ったら助けを求めることにした。

 


パターンA

しかし,待ったところで助けが来る保証はない。勇敢なものたちは自分たちで筏を作り,ここから脱出するべきだと言い出した。かれらは無事に筏を作り海に出たが,嵐に遭い転覆して海へ沈んだ。

 


パターンB

慎重派だった人たちのなかには,毎日食糧が減り続けて,餓死へのデッドラインが近づいていることに耐えられなくなった人が現れ始めた。かれらも船を作り,外を目指したが,焦りで急いで作った船の作りが荒かったために,船が壊れて海へ沈んだ。

 


パターンC

最も臆病だった人たちは,最後まで海岸の洞窟から出ることはなく,工夫して少しずつ食糧を消費し,耐え続けた。しかし資源が尽きた頃に飢えて死んだ。

 


パターンD

遭難者の中には洞窟に籠らずに,島の資源を開拓しに行ったものたちがいた。島には意外にも食べ物が豊富で,生活の知恵を振り絞れば衣食住もそれなりに確保できるのではないかという希望が見え始めた。

 

しかし,島には暴走する古代の殺戮機械 エンシェント・キラーマシーンがいたのだ。キラーマシーンに遭遇した一派は抵抗の術なく皆殺しにされた。

そう,資源の豊富なこの島が無人島なのはこの古代兵器が原因だったのだ。